文:松浪健四郎(文部科学副大臣)
体大時代、全日本学生選手権優勝を経て、東ミシガン大学にスカウトされる。その後、NYアスレチッククラブ所属選手となり、全米レスリング優勝。専修大教授から1996年より衆議院議員。
地元産業のタオル工業会が見本市に参加しているブースを視察する松浪健四郎議員。
国家には、当然ながらプライドとメンツがある。その代表国は、私はアメリカだと思う。アメリカが、そんなプライドやメンツを捨て、現実主義を貫徹していたなら、今日のごとく対外的な不幸を招来させなかったとも思う。
イランがイスラム革命を行なってから30年が経つ。アメリカとイランの国交断絶の歴史である。アメリカは、イスラム革命以後、プライドをズタズタにされた。その仕返しは、イランとイラクが戦ったイイ戦争において、かのフセイン大統領のイラクを支援したことであろう。メンツを失ったアメリカは、イラクの国力とイランのそれは差があるのに、イラン優勢をも読めぬほどの狼狽ぶり。
以来、私はアメリカの外交力を信じていない。CIAをはじめ、アメリカの情報収集力は、私たちが想像するくらい凄いとは思えない。だから、イラク攻撃といったバカな行為に出たにちがいない。いや、フセイン大統領にコケにされ、メンツを失ったのだ。
アメリカの自慢できることといえば、軍事力だけである。だが、確かな情報をもたぬ軍は、その軍事力すら生かせず、やたらに犠牲者を出すにとどまる。アフガニスタンにおいてでも、タリバンやアルカイーダを成敗できず、まちがいなく泥沼に浸る状況下にある。おつき合いするNATO軍が気の毒だ。
オバマ政権もアフガニスタンで大失敗をする。アメリカのもつプライドの延長線上なのだろう、3万人の増派は。愚の骨頂と決めつけてよいと私は断言する。大英帝国は三度、ソ連も10年で敗退したのである。地政学的に近代装備をもつ先進国であろうとも勝利できないことを悟るべきなのに、まだまだやる気でいるらしい。どんな掃討作戦が考えられるのか、私には理解に苦しむが苦戦必至だ。
プライドを捨てて、イランとの国交について本気になる必要がある。イランとの国交回復ができれば、中近東の紛争は終了する。それができないアメリカ、頭の悪さの露呈だ。
イランとパレスチナのハマスは繋がっている。また、ヒズボラもイラクのシーア派過激集団と繋がっている。これらの反アメリカ勢力を弱化させるには、イランを引き込むしかない。
なのに、プライドとメンツが邪魔しているようだ。イランの指導者とオバマ政権は対話を始めるというが、急いだほうがいい。少なくとも、プライドは捨てて対応すべきである。犬死になるアメリカ兵が哀れでならない。現状は、相当な厳しさだ。プライドを捨てよ。
