「踊るで、しかし」は、毎月第3木曜日にニューヨークで発行される読者参加型のフリーペーパーです
2001年9月の創刊から10〜40代に絶大な人気を誇るお笑い系フリーペーパーとしてNY在住日本人に認知されています。
ライター陣は政治家、お笑い芸人から構成作家までと幅広く、イラスト入り「NY人間図鑑」はNY日本人社会を反映させていると大人気。
毎月開催するクラブイベント情報も掲載中です。

テーマは特に絞らず、日常の中で遭遇する様々なボケに対して、出所のハッキリしない情報や個人的な価値観を拠り所に、熱いツッコミを展開し、刺して刺して刺しまくります。

文:ミスターM
笑いの観点から社会を正す謎の男

唐揚げ低所得

 よく利用している駅の近くに行きつけの定食屋があるんですけど、まぁ私くらいのセレブともなれば唐揚げ定食(680円)で優雅にランチってのがお決まりのパターンでして、店のアルバイトの女の子も私が入ってくるなり「いらっしゃいませ。いつもの唐揚げ定食ですね?」と超ビップ待遇。
 普通のお客だと席へ通されてからお冷やが来て、メニューを見ながらあ~でもない、こ~でもないと悩んだあとで最後に注文と相成るわけですが、私の場合は完全に顔パスですからね。やはりセレブは下々の者とはスタートラインからして違います。
 そして、この定食屋はゴハンのおかわり自由ということで、唐揚げを食べ尽くした後も女性店員の背中にうっすら見えるブラのラインをオカズにさらにゴハンをいただくというトリッキーな技も可能なんです。もはや、ゴハン食べ放題どころかやりたい放題、おかわり以外の自由も謳歌しているわけで、私ってば、さすがセレブだけあって食事の作法もエレガントです。
 ただ一つだけ不満というか、ちょっと不都合な点もあるんです。例えば普段からセレブな私がいつもに増して超セレブ気分なときに「よっしゃ! 今日はトンカツ定食(860円)で至高の贅沢だ! ひれ伏せ! 愚民ども!」と息巻いてみても私が入口のドアを開けるや否や…

ガラガラ~
「ハイ唐揚げ定食入りま~す」
とキタコレ。いやね、こんなときは今日はトンカツ定食にしますって言えば問題ないんですけど…

ガラガラ~
「いらっしゃいませ~」
じゅわわ~

とか間髪入れずに鶏を揚げ始めるとなると、もう抗う術もありません。

 まぁ古来より日本では言語に極力頼らない意志疎通を重んじる伝統がありまして俳句や短歌にしてもそうですが、必要最低限の情報だけで情景や思念を伝えて、足りない部分は受け手の想像に委ねるのが美しいとされるわけです。思ったことや伝えたいことをハッキリ詳細に説明すると判りやすいのですが、それって野暮じゃない? 唐揚げモードに突入してる店員を遮って別のにしろなんて何だか図々しいじゃない? ガツンと自分の意志を主張できない私にはゴハンおかわり自由と言えども注文の自由はないわけですよ。
 思っていることを形にするには勇気が要ります。相手が当惑するかもしれない、図々しく思われるかもしれない、しかし美徳だとか気品だとかを無視して泥臭くとも敢えて言わねばならない場合もあるのです。そうでなければ本音は伝わりませんから。

「いらっしゃいませ~、唐揚げ定食屋ですね?」
「いや、ブラを見せてください」←本音

 うん、確かにこの注文は勇気が要ります。

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2009

  • 「ご愁傷 Summer Death」
  • 「二次の金貨」
  • 「残酷な便意のテーゼ」
  • 「カクテルをカクシテル」
  • 「キリンさんが好きです。でも、おっぱいの方がもっと好きです。」
  • 「あいらぶベースボーズ」
  • 「邪魔~する奴は♪ 指先ひとぉつで~♪ 花粉症ぉ~♪」
  • 「私を酔わせてどうするつもり?」
  • 「唐揚げ低所得」
  • 2008

  • 「おもいでがおっぱい」
  • 「恋は流れ星」
  • 「キミのハートにホームラン」
  • 「大人は見えないしゃかりきコロンブス」
  • 「ヲタクのヲタノシミ」
  • 「同棲対童貞」
  • 「いけないいけない、ばぁ」
  • 「エレベーターアクション」
  • 「"桜"の字には女が隠れている」
  • 「ヤツはとんでもないモノを盗んでいきました」
  • 「私のサラダ記念日」
  • 「元旦に落胆」


  • 2007

  • ~NY生活向上委員会~
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  • 【J-plaza ブログ
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