「踊るで、しかし」は、毎月第3木曜日にニューヨークで発行される読者参加型のフリーペーパーです
2001年9月の創刊から10〜40代に絶大な人気を誇るお笑い系フリーペーパーとしてNY在住日本人に認知されています。
ライター陣は政治家、お笑い芸人から構成作家までと幅広く、イラスト入り「NY人間図鑑」はNY日本人社会を反映させていると大人気。
毎月開催するクラブイベント情報も掲載中です。

テーマは特に絞らず、日常の中で遭遇する様々なボケに対して、出所のハッキリしない情報や個人的な価値観を拠り所に、熱いツッコミを展開し、刺して刺して刺しまくります。

文:ミスターM
笑いの観点から社会を正す謎の男

(笑)について笑わずに考えてみる

 小学生の頃より河原に落ちているシナシナになった大人用の雑誌を熟読しまくり、中学生になる頃には辞書の「sex」とかその辺の単語に蛍光ペンでチェックを入れまくる勤勉さから周りの大人たちから神童と呼ばれたとか呼ばれていないとかでお馴染みのミスターMです。若者の活字離れが叫ばれている昨今ですが、皆さんは普段から本を読んでいますか?今回は「活字の錬金術師」という、たった今、自分で考えた異名をもつ私が当コラムを含めた、いわゆるテキストというヤツ全般について思うことを勝手にお話しようと思います。

 今皆さんが手にしているこの「踊るで、しかし」もそうですが、書籍や雑誌などの紙媒体のみならずウェブサイトのテキストや普段使っているメール、街角の貼り紙から広告に至るまで日常には様々なかたちで文章に触れる機会が転がっています。文章とはコトバという情報伝達のツールを記号化することで缶詰のように時間を超えて保存できるようにした人類の偉大な発明です。しかし主にその場にいる対面した相手とやりとりするコトバと違って、文章の場合は細かいニュアンスが伝わりにくいのが難点ですね。相手の表情が見えませんし身振り手振りや抑揚などの小技を使うこともできません。互いにやりとりするコトバに比べて、文章は発信者から受信者への一方通行ですから。
 この欠点を補うために作家だとかテキスト職人だとかいう人たちはウマい比喩を用いたり構成に気を遣って行間を読ませたり色々と工夫します。しかしこのプロのようなレベルの高い表現技法を持ち合わせていない人も大勢いますし、格好付けて難しく書いても余計に伝わり辛いことだってあります。書き手の意図を正しく伝える文章を簡単に作るためのアイデア、それが記号を使うことだったりするんです。
 記号とは「!」や「?」や顔文字だけでなくフォントの色や形や大きさを変えるのも視覚に訴えるという意味で勝手に記号的扱いということにしてしまいます。さっき偉そうに「文章とはコトバの記号化」と言いましたが、本来のコトバを離れて文章でのみ通用する記号を使うこと。これも現代人の素晴らしい発明だと思います。ここで「萌え~」とか言いながら流行を無視した気持ち悪いファッションに身を包む私の友達からのメールの一部をちょっと引用してみましょう。

「ちょwまた遅刻かよ( ̄口 ̄)次やったらマジぶっ殺す(笑)」

 これは友人から待ち合わせの時間に遅れた私へ宛てられたメールですが、相手の意図を履き違えると犯罪予告っぽくなり本気で人の生死に関わる大問題とも受け取られかねないところを記号を用いることで柔らかく表現しています。(笑)は「カッコワライ」と読むことが出来ますが、記号とされているのでわざわざそのようには読みません。つぅか、むしろ私がヤツを殺したい(本気)。

「ウハ!PCが逝ってしまった(爆)電源が切れませんf^_^;」

 これはエロサイトを閲覧していてPCがとんでもないことになった友人からの悲痛の叫びですが、顔文字使用のために凄惨さは薄れています。(爆)とは爆発ではなく爆笑の意味っぽいですが、いっそのこと謎の大爆発に巻き込まれて大変な目に遭ってもらいたい。
 以上の引用からわかるのは友人が破滅的に気持ち悪いことと、こんな友達しかいない私は完全に(悪)。つまりカッコワルイということです。もはや記号や表現がどうこうとかは関係なくなっているような気がしますね。

 ここでさらにこの表現技法を使ってハードボイルド丸出しの緊張感が炸裂しまくる推理小説っぽい文章を書いてみましょう。
 ダンディズム溢れる名探偵ミスターMはパイプをくわえながらコートの襟を立て直しこう言った。

「犯人はこの中にいる…」
ヨシオ「俺じゃねぇよ!」
フサエ「私も違うわ!」
タケシ「僕だって知らないよ(嘘)!」

 …どうですか?以上の文章だけでは犯人なんてわからないはずですが、記号のおかげでニュアンスがビンビン伝わってきて犯人が誰なのか一目瞭然です。調子に乗って記号だけで怒涛の恋愛小説を書いてみます。

ミスターM「(好)!(´∀`)」
ナツコ「(嫌)!(`ヘ´)」
ミスターM「(愛)!(´Д`)」
ナツコ「(怒)!(゜Д゜)」
ミスターM「(悲)・・・(狂)
(゜∀。)!!!」
ナツコ「(殺)(`皿´)!」
ミスターM「(泣)(T^T)」

 ホラ、文章による説明も台詞も一切ないのに確実にフラレているのがわかるでしょう。そしてちょっと中国語っぽいでしょう。

このように記号は便利なツールです。しかし乱用が過ぎたり使い方を間違えたりすると、新作ゲームの発売前日から夜を徹して店頭に並ぶオタクの如きキモさを醸し出してしまうという諸刃の剣でもあります。以上のことから私が何を言いたいかというと、それが自分でもわからないので皆さん各自で行間を読んでニュアンスを感じ取ってください(終)。

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2009

  • 「ご愁傷 Summer Death」
  • 「二次の金貨」
  • 「残酷な便意のテーゼ」
  • 「カクテルをカクシテル」
  • 「キリンさんが好きです。でも、おっぱいの方がもっと好きです。」
  • 「あいらぶベースボーズ」
  • 「邪魔~する奴は♪ 指先ひとぉつで~♪ 花粉症ぉ~♪」
  • 「私を酔わせてどうするつもり?」
  • 「唐揚げ低所得」
  • 2008

  • 「おもいでがおっぱい」
  • 「恋は流れ星」
  • 「キミのハートにホームラン」
  • 「大人は見えないしゃかりきコロンブス」
  • 「ヲタクのヲタノシミ」
  • 「同棲対童貞」
  • 「いけないいけない、ばぁ」
  • 「エレベーターアクション」
  • 「"桜"の字には女が隠れている」
  • 「ヤツはとんでもないモノを盗んでいきました」
  • 「私のサラダ記念日」
  • 「元旦に落胆」


  • 2007

  • ~NY生活向上委員会~
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  • 【J-plaza ブログ
    始まりました!】
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