
文:ひろや
「同じ失敗は繰り返さない」をモットーにしているにも関わらず、ニワトリ並みの記憶力で都合の悪い事はどんどん忘れていってしまう。進歩が無い人類世紀最後のダメン。
アメリカに来てアメリカ人のいい加減さに驚いた。ダメンと呼ばれる俺もたいがい適当だが、やつらはすさまじい。
客を無視して店員同士でくっちゃべってるマクドナルドの店員の姉ちゃん。空港でチェックインしようと並んでいる女性をナンパしてくる空港職員のお兄ちゃん。荷物を届けに来て3階まで上がるのが面倒だから下まで取りに来いという偉そうな郵便配達のおじちゃん。地下鉄の乗り口の窓口の中では、爆睡しているおばちゃんが…。仕事をなんだと思っているのだろう…。
渡米一ヶ月がたち、一人暮らしを始めた俺。ケーブルTVを見れるように某ケーブル会社に接続を頼んだ。簡単な設定が必要とのことで、ケーブル会社の作業員が後日来ることに。
作業員が来る予定の日…。連絡もなしに待たされること4時間。ようやく登場した黒人お兄ちゃんの口からは信じられない言葉が…。
「今日、疲れているから、また今度にしてもらっていい?」
アンビリーバボー!
作業員の兄ちゃんの体格の良さにびびった俺は文句も言えず、4日後にまた来てもらえるように約束を取り付け、その日は素直にあきらめる…。もちろんその4日後、その男が姿を現すことはなかった…。
翌日、語学学校の先生に頼んでケーブルTV会社にクレームの電話をしてもらい、また3日後に別の人に来てもらえるようにしてもらった。 そして3日後…。
苦情の成果か、時間に遅れることなく定刻通りにブザーがなって、登場したのはラスタなアクセサリーに身を包んだ作業員。ノリノリの挨拶から早速作業に入る。素早い! だてにラスタじゃない!「今回は、大丈夫だ…」と、ホッとしたのだが…。 線をつないで設定するだけの簡単な作業だから10分もかからないと聞いていたのに、作業開始からもう1時間…。やけに時間がかかっている。 「これ、無理だわ…」
ついにラスタマンは、諦めの言葉を発した…。何か問題でもあるのだろうかと、一瞬思ったが、問題の深刻さ(?)に愕然とさせられる。
「そもそも、線を持って来るのを忘れて線がないんだよね。」
「お前は、線もないのに1時間何してたんだ!」
「いや~、部屋が涼しくて快適だったからさ~。」
呆れ返った俺を気にする素振りも見せず、のどが渇いたからとジュースを要求し、颯爽と笑顔で立ち去ろうとするラスタマン。最後に一言…。
「また遊びに来るわ~」
仕事しに来い!!!
ニューヨークには世界基準のダメンが数多くいる。他にも、あまたのワールドクラスのダメンに出会ってきたが、その話はまた別の機会に…。
今月の教訓 「世界は広い」

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